「液晶ペンタブレットで絵を描きたい」「液晶ペンタブレットってどれがおすすめなの?」
そんな方に向けて、液晶ペンタブレットを選ぶ時のポイントと、価格別の液タブをまとめて紹介します。
僕はこれまで9年以上液晶ペンタブレットを使って漫画やイラストを描いてきました。
板タブレットを含めたらもっと長く、デジタルで絵を描いています。
液晶ペンタブレットは作業が早くなる便利な道具で、なおかつ描いていて絵が上手くなったと感じています。
液タブのおかげで漫画の単行本も出すことができました。
液晶ペンタブレットに興味がある、これから使おうと思っている、そんな方はぜひ参考にしてください。
また僕が使っているオススメの液晶ペンタブレットや、液タブ作業に便利なアイテムも後ほど紹介します。
液晶ペンタブレットとは?メリット・デメリットは?
「液晶ペンタブレット」とはペンで画面に直接描き込む感覚で操作ができるペンタブレットです。
液タブを使うメリットは多くあります。
メリット
昔は板型のタブレットを手元に置いて手を動かし、正面の画面を見ながら描いていましたが違和感がありました。
![](https://simatei.com/wp-content/uploads/2020/03/tablet-matome.jpg)
板型タブレットでの作業
ですが液晶ペンタブレットは直接そこに絵を描いているように描けます。
違和感がなくスムーズに描けるんです。
イラストや漫画、デジタル作業をするのに液晶ペンタブレットを使うのはオススメです。
また、通常使っているモニターに資料画像を表示して、それを見ながら手元の液タブで絵を描く。
そんなマルチディスプレイでの作業も便利です。
また、アナログからデジタルへ移行する場合はコストや作業の手間が削減されます。
初期投資こそ必要ですが、アナログで必要な紙やインク、ペンを買う必要がなくなりますからね。
描いた絵をすぐにアップしたり、印刷所へ手軽に送れたり、仕事相手に送信するのも簡単です。
デメリット
液晶ペンタブレットは板型ペンタブレットと比べて価格が高いです。
板タブレットは1万円ほどで買えるモデルもありますが、液タブは安くても3万円~です。
昔使っていたモデルは20万円しました。
しかし、それだけの価値はありますし今は比較的安価で買えるようになりました。
あと液タブでの便利な作業に慣れると、アナログ作業に戻れなくなります。
液タブを選ぶ時のポイント
液晶ペンタブレットを選ぶ時にチェックしたいポイントを紹介します。
筆圧レベル
筆圧レベルとは感度です。
昔のモデルは1024~2048レベルほどですが、今はその4倍・8192レベルのものもあります。
高感度のものはペンの傾きも感知し、高精細な線が描けます。
ただ相当こだわる人じゃないと違いがわからないというか、使ってて差を感じないと思います。
それでも高い方が良い性能です。
サイドボタン
画面の横にサイドボタンがあるモデルと無いモデルがあります。
ボタン1つでショートカットキーが使えて便利なものですが、人によっては不要です。
僕や知人はサイドボタンを全く使わず、無くていいという意見でした。
無いとスリムです。
サイズ
ペンタブレット本体のサイズですが、大きければ良いというわけでもありません。
友人は最大サイズの液タブを使っていましたが、大きすぎる…もう少し小さい方が良かったと言っていました。
また大きなサイズのものは価格が高くなります。
用途や机のサイズを考え選ぶのが良いですね。
重いモデルは力がない人だと設置が大変だったりします。
しかし一度設置してしまえば頻繁に動かす物ではないのでさほど問題ありません。
角度調整
スタンドがついてて角度が自由に決められるモデルがあります。
人それぞれ合う角度があるので、これはすごく便利です。
別売りスタンドを買わないと角度が自由じゃないモデルもあるので注意してください。
エントリーモデル 5万円以下
まずは低価格帯のエントリーモデルを紹介します。
いきなり高額なタブレットはちょっと…という方はこちらから始めてみてください。
Wacom One 13
ペンタブレットメーカーの老舗、Wacomからエントリーモデルの液晶ペンタブレットが発売されました。
僕が最初に買った液タブは20万円ほどしたのですが、こちらは約4万円と破格の値段。
サイズは13.3型(35.7×22.5cm)でA4の用紙に近いサイズ。
最大表示解像度はフルHD(1920×1080)となっています。
ペンはバッテリーを使わずに自然な描き味のペンで筆圧レベルも4096レベル使えます。
接続はHDMIポート、USB-Aポートを使いOSはWindows7以降/macOS 10. 13以降/Android(対応端末)にて使用可能。
スタンドは折りたたみスタンドで(3°/19°)の角度で使えます。
- 軽くて薄く持ち運べる重さ
- コンパクトだけど描きやすい
といったユーザーの意見が見られます。
この値段でこの性能の製品が手に入るいい時代になりました。
気軽にデジタル作業を始めたい人には良い液晶ペンタブレットですね。
HUION 液タブKamvas Pro16
HUIONというメーカーの液タブ。
15.6インチでスタンドなしの価格は32000円~スタンドありで5万円ほど。
サイドボタンがあり。
コンパクトなデザインで解像度はFullHD(1920×1080)
持ち運びできるサイズと重さ。
ペンは筆圧レベル8192。
対応OSはWindows7以降/macOS 10.12以降。
この価格で液タブが買えるのは凄い、Wacomのちょっといい板タブレット買うお金で買えてしまいます。
- 安いけど十分使える
- ただし製品の当たり外れがある
というユーザーの意見が見られます。
趣味レベルで気軽に始めたいという方は良いですね。
Amazonでたまにセールをしている時を見かけるのでその時は狙い目です。
ミドルクラスモデル 5~10万円台
エントリーモデルより少し上の価格帯。
本格的に作業したい、描きたいという方にオススメです。
Wacom Cintiq 16 FHD
Cintiqのエントリーモデルがアップデートされたもの。
価格は約66000円。
サイズは15.6型(42.2×28.5cm)。
最大表示解像度フルHD(1920 x 1080)となっています。
筆圧レベルは8192レベル。
接続は三分岐ケーブル(HDMI、USB-A、電源)による簡単接続が可能。
対応OSはWindows7以降/macOS 10.12以降。
内蔵スタンドによる角度は19°となっていますが、調整可能(19°~68°)のオプションスタンドも別売りであります。
- 描き心地が素晴らしい
- 超時間使用していても熱くならない
などのユーザーの意見が見られます。
内蔵スタンドは角度固定ではありますが使いやすい液晶ペンタブレットです。
ちょっとお金出してもいいなという人は選んで欲しい。
Wacom Cintiq 22 FHD
上のWacom Cintiq 16 FHDより大きなサイズモデルです。
僕が使っているのはこのタブレットです。
価格は106000円ほど。
サイズは21.5型(本体サイズ57×35.9cm/画面サイズ47.6×26.8cm)
最大表示解像度フルHD(1920 x 1080)となっています。
筆圧レベルは8192レベル。
接続は(HDMI、USB-A、電源)による簡単接続。
対応OSはWindows7以降/macOS 10.12以降。
Wacom Cintiq 16 FHDと大きく違うのはサイズとスタンド。
スタンドにより角度は16°~82°と広く調整可能です。
- 描き心地が素晴らしい
- コストパフォマンスが良い
などのユーザーの意見が見られます。
価格は10万円を超えるのですが、非常に使いやすい。
個人的にはこれがオススメです。
個別にレビューをしていますのでこちらもご覧ください。
![](https://simatei.com/wp-content/uploads/2019/08/22fhd.jpg)
プロ仕様ハイクラスモデル
Wacom Cintiq Pro 24
Wacom Cintiq Pro 24は22万円~とこれまで紹介したモデルよりも高額です。
しかし性能は素晴らしい。
サイズは23.6型(67.7×39.4cm)
最大4K(3840×2160)の解像度を誇るディスプレイ。
筆圧レベルは8192レベル。
OSはWindows7以降/macOS 10. 11以降にて使用可能。
スタンドは折りたたみスタンドで(5°、20°)で使えます。
マルチタッチ機能によりスマホのように指で操作ができます。
さらに作業効率が上げられる「ExpressKeyRemote」が付属されています。
「ExpressKey Remote」は自由にショートカットキーが設定できるリモコンのようなもの。
単体で購入すると1万円ほどします。
これがおまけで付いてくるんです。
- 感動的な使い心地
- 熱い時はファンの音がする
などのユーザーの意見が見られます。
4kの液晶ペンタブレットが良い!
タッチ機能やExpressKeyRemoteで効率よく作業したいという方にはオススメのモデルです。
Wacom Cintiq Pro 32
Wacom Cintiq Pro 32はWacom Cintiq Pro 24の大型モデル。
価格は36万円~とWacom One 13が9台買えるほどのお値段。
しかし性能は凄まじいです。
31.5型(85.4×50.6cm)の大型サイズでB4用紙二枚分。
小さなタブレットで拡大をすると他の部分は見えませんが、これは画面が大きいので周りが余裕で見えます。
その大きさを活かして原寸大に近い状態での作業が可能です。
最大4K(3840×2160)の解像度を誇るディスプレイ。
筆圧レベルは8192レベル。
OSはWindows7以降/macOS 10. 11以降にて使用可能。
スタンドは折りたたみスタンドで(5°、20°)で使えます。
マルチタッチ機能によりスマホのように指で操作ができます。
さらに作業効率が上げられる「ExpressKeyRemote」が付属されています。
- 画面に余裕がある
- 置ける場所があれば最高
などのユーザーの意見が見られます。
Wacom Cintiq Pro 24と性能は同じく、画面が大きなモデル。
最高クラスの環境で本気で作業したい方にはオススメです。
持ち運べるタブレットなら
これまで部屋に設置するタイプの液晶ペンタブレットを紹介しましたが、持ち運びできるタブレットを使うというのもありです。
自由な場所で描くことができますし、外で急に作業したくなった・アイデアが思いついた時にもすぐに描けます。
Apple iPad Pro
絵を描くのにiPad Proを使うのも選択肢として大アリです。
iPad Proで作業する漫画家さんもいます。
価格は12.9インチ/256GBだと14万円~ほど。
バッテリーは最大10時間駆動するので外でも思う存分描くことができます。
iPad Proを使っている友人のデザイナー3人は、すごく使いやすい!描きやすい!最高!とみんな絶賛していました。
サイズは11インチと12.9インチがありますが12.9インチをおすすめされました。
容量は256GBで十分。
設置型タブレットは単体では機能しません、PCが必要です。
iPadの場合は単体で、どこでも絵が描けます。
もちろん、動画を見たり本を読んだり様々な使い方ができますね。
raytrektab
raytrektabはサードウェーブ(ドスパラ)から発売されているWindowsタブレット。
価格は8万円~
サイズは10インチとコンパクト。
解像度は1920×1200。
筆圧レベルは4096とWacom One 13と同じレベルです。
メモリは8GB、OSはWindows10 Pro、ストレージはSSD128GBというスペック。
試しにお店で使ってみましたが、普段大きなタブレットで描いているせいかもう少し画面が大きいといいなぁと思いました。
コンパクトサイズなので持ち運びがすごく便利ですね。
オプション・付属品
最後に液晶ペンタブレットでの作業に使えるオプション品を紹介します。
これから液タブ作業を始める人はぜひ使ってください。
手袋
![](https://simatei.com/wp-content/uploads/2017/07/tablet-gloves.jpg)
液晶ペンタブレットのお供に、手袋を使うと描きやすいです。
Pro Pen slim
![](https://simatei.com/wp-content/uploads/2020/02/pro-pen-slim.jpg)
プロペン2を使っている人で持ちにくいなぁ~と感じる人はPro Pen slimを使ってみてください。
絵を描くソフトならCLIP STUDIO
漫画やイラストを描くのにおすすめのソフトは「CLIP STUDIO」です。
機能が非常に多く、素材も豊富。
僕の周りの絵や漫画を描く人は皆CLIP STUDIOを使っていますね。
ユーザーが多いので、操作方法の悩みなども調べればすぐに出てきます。
無料体験版もあるので試しに使ってみるのもいいですよ。
僕はカラーイラストを描く時には「sai」や「Photoshop」も使いますが、CLIP STUDIOもカラー絵に対応しているので、これだけでも十分です。
高さ調整
僕は高さが微妙に合わなかったので下に100均のメモ帳を敷いています。
メモ帳は高さ調整に使える!
木製グリップ
![](https://simatei.com/wp-content/uploads/2019/11/mokupen.jpg)
木製のグリップを作って販売している方がいます。
僕も使っています。
※正規品ではないので故障等には注意してください。
終わりに
以上、液晶ペンタブレットを紹介しました。
様々なメーカーが液晶ペンタブレットを販売しています。
安い製品もありますが、安定性で言えばズバリWacomです。
初めて買う人には少し高いと感じるかもしれませんがWacom Cintiq 16 FHDあたりをオススメします。
個人的にベストなのは「Wacom Cintiq 22 FHD」です。
自分で使っているというのもありますが、画面が大きく角度が自由に変えられるのが良いです。
![](https://simatei.com/wp-content/uploads/2019/08/22fhd.jpg)
正直、絵を描くという行為は紙でも板タブレットでもスマホでもできますよね。
ですが液晶ペンタブレットの快適さ・楽さは使ってみると本当に驚きます。
僕も20万円の液晶ペンタブレットを買った時は高いなぁと思ったのですが、画面に絵を描いているような感覚を得られたときは「こんなに描きやすいんだ!」とつい声に出ましたから。
絵がうまくなりたい、快適にデジタル作業をしたい人はぜひ液晶ペンタブレットを使ってみてください。
コメント
コメント一覧 (4件)
はじめまして、私は漫画家志望の者なのですが、超がつく程の機械音痴で今までアナログ一筋でイラストや漫画を描いていましたがそろそろ限界なのでデジタルにチャレンジしたいと思っています。
カラーイラストも描きつつ漫画を描くにはこのご紹介されている液体の中でどれがオススメでしょうか?
宜しくお願いします♀️
コメントありがとうございます!
液体の中?というのはわかりませんが、僕のオススメはWacom Cintiq 22 FHDです。
僕も使っているモデルで、記事内でもベストと書きましたがすごく使いやすいです。
また、これからデジタルということなら合わせてクリップスタジオというソフトを使うのが良いです。漫画もカラーも描けます。
(記事内で軽く触れされていただきました、ご確認ください)
デジタルは初期投資にお金がかかりますが、アナログで必要な紙やインクなどがかからず作業の手間もかからす効率が良いです。
参考にしてください。
はじめまして。急な質問失礼します。
パソコンがいらない液タブはどんなのがありますか?
パソコンが壊れてしまい、どうせなら描いてそのままSNS にあげれるものがいいなと思っています。
iPadのみでしょうか…?
コメントありがとうございます!
そうですね、記事内でも紹介している通りipadは王道ですね。
他には同じく記事で紹介しているraytrektabはコンパクトで持ち運びができます。
自宅で使うなら画面サイズが大きいipadが良いかな~というところですねぇ