「漫画の描き方が良くわからない」という方向けに、こうすると良くなるよ、という漫画のテクニックを紹介します。
WEB漫画を描いたり、投稿を始めようという方は参考にしてみてください。
開幕でキャラを見せる
風景や世界観説明をダラダラせず、冒頭でキャラを見せます。
このキャラが主人公だ、こんな話だ、見てくれ!と読者に期待感を持たせて続きを見てもらいます。
これは僕がジャンプ+で描いた読み切り漫画「好敵手紀行」です。
軽く世界観説明をして、メインキャラ2人を登場させました。
現代では読者は暇ではありません、他にエンタメはいくつもあるし。
なので冒頭から引きつけるフックとしてキャラを見せるようにしています。
掲載媒体がマンガ雑誌で新連載、とかなら読者に見てもらえますけどね。
ショート漫画なら早めにキャラを出したいです。
また、キャラが目立つように大きく見せます。
主人公の初登場が脇役キャラと同じサイズの漫画を見かけましたが、勿体ないなぁと思いました。
![](https://simatei.com/wp-content/uploads/2019/06/b5bde21b859bef01ca269cdd5a31aebc.png)
タイトルをわかりやすくする
小説サイトの投稿作品やラノベのように、長文説明タイトルに違和感を持つ方もいますが、タイトルで内容がわかるので効率がいいです。
Twitterだと「~~な人が~~する話」という文で漫画の投稿を見かけます。
こういうのって内容が予想できて良いじゃないですか。
このサイトの人気作品に「百合合コンと迷い込んだノンケの娘」という百合ギャグ作品があります。
検索からクリックして見に来てくれる方も多くいるのは、これだけで内容が想像できるからだと思います。
タイトルに百合と入っているので、百合ジャンルが好きな方の目に止まります。
WEBや投稿サイトのタグで検索する人用にフックを作っておきます。
こちらも掲載媒体がマンガ雑誌で新連載、とかならタイトル関係なく見てもらえますけどね。
「ワンピース」より「悪魔の実を食べたゴム人間が海賊王を目指す話」の方がクリックしたくなりませんか?
開幕でどんな話かわかるように
上記の冒頭+タイトルでどんなキャラのどんな話か、がわかると良いです。
サッカー漫画や野球漫画だけど、いつまでもサッカーや野球が始まらなかったら「はよやれや」って思いますよね。
戦争漫画なら戦争シーンから始まるとか、わかりやすく+インパクトがあると見続けたくなります。
Amazonプライムビデオ等で映画を見る時、もういいやと思って15分ほどで(時間の)損切りすることありませんか?
この漫画3話から面白くなるから!と言われても「はよしてや」って思います。
風景や解説でパッとわかるように
江戸時代の江戸で、中世ヨーロッパで、現代の東京で、異世界ファンタジーで、など。
「どんな世界・どんな時代で何が起こるのか」が早い段階でわかるようにします。
専門用語を繰り返しても初見の読者にはよくわかりません。
「パルスのファルシのルシがコクーンでパージ」みたいになると混乱します。
僕は先程の好敵手紀行のように、少ないコマで簡潔に説明します。
視線誘導
読者の視線の動きを妨げない、混乱しないような画面にします。
読者は逆Zのように画面を見ていきます。
その時、吹き出しの位置があやふやだと、どう見て良いのかわからなくなります。
スムーズに、ストレスなく読めるように流れを作ります。
セリフを読みやすく
セリフを読みやすくします。
これはブログの記事等も同じですが、漢字ばかりでなく、ひらがな・カタカナもバランス良く配置します。
極端だけど「貴方の月見饂飩美味しそう 御馳走様」とか見にくいじゃないですか。
「あなたの月見うどん美味しそう ごちそうさま」の方が良いじゃないですか。
超和風な漢字系キャラなら漢字連打でもキャラっぽい喋りになりますけど、普通なら見やすさ重視が良いです。
セリフ中に句読点が入る漫画もあります。
小学館系はそうですね。
これは好みだと思いますが、僕はノイズに感じてしまいます。
ゴチャゴチャさせない
コマ数が多すぎたり、セリフが長かったりゴチャゴチャする作品がたまにあります。
目が疲れたり、セリフを読むの大変だな、と思ってしまうんですよね。
WEBだとスマホで読む人も多いので、小さな画面でも見やすいコマ数やコマの大きさがベスト。
![](https://simatei.com/wp-content/uploads/2020/10/comic-draw-technique2-500x705.jpg)
小さい画面だと見にくい
セリフが長くなるなら吹き出しを別にすると、区切りが出来てストレスが軽減されます。
ブログで改行するようなものですね。
めくり
左ページの最後のコマを、次のページへとめくりたくなるような内容にします。
どうなるんだ?と引きつけて引きつける→めくる→インパクトシーンという構成ですね。
逆に見せたいインパクトシーン前の下準備をする、というセッティングとしても使います。
書き文字
僕は昔「書き文字が素人っぽい」と言われたことがあります。
そこで様々な漫画の書き文字を見て勉強をしました。
シーンに合うプロっぽい書き文字を描きます。
バトルシーンで「ドン!」「ゴン!」という文字が細い書き文字だと、弱々しく見えますよね。
太くしたり、時に白くしたり、トーンを貼ったりと書き文字で与える印象を変えることができます。
好きな漫画の書き文字に注目して読んでみてください。
終わりに
漫画で使えるテクニックを紹介しました。
まとめると
- 開幕でキャラを見せる
- タイトルわかりやすく
- 開幕でどんな話かわかるように
- 風景や解説でパッとわかるように
- 視線誘導
- セリフを読みやすく
- ゴチャゴチャさせない
- めくり
- 書き文字
です。
漫画の描き方がよくわからない、という方は参考にしてください。
読者へのストレスを無くしたり、より興味を持たれるような作品になります。
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