僕が漫画や小説を作ったり、シナリオ作成の本を読んで得た知識を元に、簡単なシナリオの作り方を解説します。
これから物語作りを始めようという初心者向けに、わかりやすくシンプルにお伝えしますので、話の作り方がわからないという場合は参考にしてください。
究極にシンプル化するとやることは2つ。
- 主人公の目的を設定する
- 目的を達成する
これだけです。
より面白くするために要素は増やす必要がありますが、それは後ほど解説します。
まずはシンプルにこの2つを意識してください。
これから順番に説明していきます。
目的設定と達成
まずは主人公の目的を作り、それを達成させるというのが物語の基礎的な作り方です。
- スポーツの大会で勝ちたい
- 甲子園に出たい
- 鬼退治をする
- 好きな人と結ばれる
- 事件の犯人を見つける
など、主人公の目的・目標は何ですか?
特に何もないように見える日常系の話もありますが、ちゃんと見ると毎回こういうことをして、こんなことが出来たという作りになっています。
趣味&日常系漫画なら
何かやりたいことないかな?→趣味(音楽・スポーツなど)に出会って始めることにした。
という始まりだったりします。
目的にドラマをもたせる
目的にドラマを持たせるとより良い話になります。
主人公が失ったものを取り戻したり、探しものを見つけたりするという流れです。
例えば
中学生の時、好きなスポーツの大会でミスして負けたのがトラウマになっている
高校生になりトラウマを克服して大会で勝つことを目指す
怪物が現れて親を殺された、平和が崩れた
強くなって怪物を倒す、平和な世界を取り戻す
などの話です。
目的を作り達成するという基礎的な2つの要素を解説しましたが、次の項目からはさらに+の要素を追加していきます。
障害を作る
- 主人公の目的を設定する(+ドラマ)
- 障害を作る
- 目的を達成する
次は目的を達成するまでの間に障害を作ります。
例えばスポーツ物なら
- 部活のメンバーが集まらない
- 顧問がいない
- 部活が弱い
- 鍛えて練習試合で勝つ(大ボス)
など、大ボスの前に中ボス的な障害をクリアさせていきます。
主人公に障害を乗り越えさせるために、ピンチを作ります。
海外ドラマの「スコーピオン」は天才集団が任務を遂行する話です。
しかし毎回トラブルやピンチが多く押し寄せてきます。
それを解決して乗り越える様子はピンチの教科書です。
他にも脱獄ドラマの「プリズン・ブレイク」でも敵や障害がどんどん出てきます。
予想外の出来事があると良い
終盤やオチに予想外の出来事があると印象に残ります。
- 犯人はAかと思ったらBだった
- 死んだと思った重要人物が生きていた
- 悪そうなあの人は良い人で、優しいあの人は実はマフィアだった
など驚き要素です。
映画「きっと、うまくいく」では大学時代の友人が行方不明、だけど彼の正体は実は…
というような驚きがあります。
映画「君の名は」では日常からシリアスになったりと、どんでん返し要素もありながら展開がどんどん変化していくジェットコースターのような作りになっています。
キャラにはギャップや欠点、秘密などがあると良い
登場人物にはギャップや欠点、秘密があると良いキャラになります。
ギャップ
- 怖そうだけどスイーツが好き
- 大柄なマッチョだけど小動物が好き
- 冴えないコミュ障だけど超天才
- ゲーム「龍が如く」の桐生一馬は極道ですが、サブストーリーではミニ四駆で遊んだりとコメディ要素があって面白いです。
欠点
- 3分間しか戦えない
- 泳げない海賊
- 集中しすぎて倒れるまで作業するエンジニア
- ドラマ「シリコンバレー」のリチャードはCEOだけど気が弱くプレッシャーで吐いてしまう
秘密
などの要素があると良いです。
成長・変化がある
物語の始まりと終わりで成長や変化があると良いです。
- 仲が悪い二人の仲が良くなった
- 勉強が嫌いで出来なかったけど、優秀な講師に教えられて勉強が好きになり成績アップ
- 弱小チームでモチベーションが低かったけど、やる気が出てチームの結束が強固になった
- バカにされていたが努力した結果成功し、周りからの評価が上がった
- アニメ「宇宙よりも遠い場所」では、バカにされながらも南極へ行くと言い続けた結果、願いが叶い南極へ行くことになります。
などです。
目的達成と似ていますが、達成と同時に精神や内面の成長、境遇や何らかの変化が見られると良いです。
終わりに
- 主人公の目的を設定する(+ドラマ)
- 障害を作る
- 目的を達成する
- 終盤に予想外の出来事
- 成長や変化を描く
がシナリオの基礎です。
またキャラを作る時にもギャップや秘密を設定してください。
これから物語作りをしたいけど、作り方がわからないという人は参考にしてください。
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